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ファクタリングとは

ファクタリング利用者が保有する売掛債権(商品の販売や業務を請け負った際の取引先から代金の支払いを受ける権利)を売掛金の入金前にファクタリング会社に譲渡(売却)し、手数料をファクタリング会社に支払い現金化する資金調達方法です。ファクタリング会社に、自社の売掛金を買い取ってもらい、早期に資金化するということです。

売掛債権の買取り金額は手数料を割り引いた金額になるため、本来取引先から入金される金額(売掛金)よりも少なくなりますが、その分メリットは充分にあります。

自社が保有する売掛債権という資産に当たるものをファクタリング会社に譲渡(売却)して現金を得るので、銀行融資やビジネスローンのように借金や借り入れとは異なります。商品(資産)を売却して売掛金(資産)を得る取引と同様、商取引になります。

 

例えば、仕事を請負、数ヶ月後業務が完了した後に100万円の入金がある債権(売掛金)を所有していても今すぐ手元に現金が必要であれば意味がありません。そこで、100万円入金される債権から手数料を引いた額で買い取ってもらい、最短即日に現金化するのがファクタリングになります。

ファクタリングは日本ではまだ聞き慣れない資金調達方法かと思いますが14世紀~16世紀にイギリスで誕生した歴史ある資金調達方法です。日本にはアメリカから1970年頃伝来し、現在少しずつ広まってきています。

 

昨今、ファクタリング事業は大手銀行地銀、ネット銀行などでも取り扱いが多く、気軽にサービスが受けられるようになってきています。その背景には手形などの発行が大手企業に限られてきていることも一つの原因になっているのではないかと推測されます。銀行取扱業務の中で過去を振り返れば、手形、小切手などの決済方法などが主流な時代がありました。

そのため、振り出した手形や小切手などに資金不足による不渡りなどが起きた場合、会社としての信用が傷つき、取引停止などの処分もありました。また、手形決済に使われる振り出しの企業や会社によっては、手形割引が出来ないことや、割引率(現在のファックタリング手数料)が高い等の不都合が多々あったように思います。

ファクタリングは聞き慣れない新しい言葉にも思えますが、日本では手形(約束手形、融通手形)や、支払いに使われる小切手などの決済手段に代わるものと考えてみるとわかりやすいかもしれません。

ファクタリングも手形割引も同様の効果があると思われます。

 

現在ファクタリングでは請求書先払いなどによる資金調達方法が主流になってきています。

そこで、どこの業者も審査対象は資金調達をする会社や個人事業主ではなく、請求書の支払い元が重要視されます。まず支払いをする会社や個人事業主様の信用情報に伴う請求書を作成する前の情報、代表的には発注書や委託契約書、受注契約書、業務提契約書などがありますが、これらの情報が多ければ多いほど、ファクタリングを利用しやすくなるでしょう。

ファクタリングによる資金調達は大きく2つに分かれます。

2社間契約: 請求書を発行した会社とファクタリング業社による契約

3社間契約: 請求書を発行した会社(ファクタリング利用者)とファクタリング業社が集金をする支払い元になる会社(売掛先)とファクタリング業者の契約

通常は3社間での契約がもっとも有効となります。

発行した請求書(売掛債権)をファクタリング会社に譲渡する売掛債権譲渡契約は、支払いをする会社がファクタリング会社介入を承諾する契約となるため、支払いをファクタリング会社に直接します。

2社間ファクタリングの場合は、ファクタリング業者とファクタリング利用者様が集金代行契約を契約します。譲渡した債権をファクタリング利用者に集金してもらい、ファクタリング会社に支払うというものです。ここで万が一、集金がされているにも関わらず支払いを拒否するもしくは使い込みをして支払いができなくなってしまうなどが起こると、ファクタリング会社は民事訴訟、刑事訴訟共に支払いを請求することになります。

このような事件化はファクタリング会社としても望ましくないことです。そのため、2社間のファクタリングをご希望される方は誠意ある対応が必要となります。

ファクタリングはまだまだ聞き慣れない言葉ではありますが、今後の資金調達方法として、充分な有効手段だと思われます。借入れとは違い、金融の借入れ枠に囚われない、事業主様の新しい資金調達方法と言えます。

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