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【即日資金調達】ファクタリングとビジネスローンの共通点や違い、使い分け方を徹底解説!

事業を営むなかでは「今日中に資金が必要」とう場面も少なくありません。手元に十分な資金プールがあれば問題ありませんが、そうでない場合には早急に資金調達が必要となるでしょう。即日で資金調達をしたい場合「ファクタリング」と「ビジネスローン」という2つの選択肢が挙げられます。どちらも即日で資金調達が完了できる可能性が高い金融商品ですが、双方はまったく異なる性質を持ちます。この記事では、ファクタリングとビジネスローンについて、双方の共通点や違い、使い分け方を解説します。

ファクタリングとは?

ファクタリングとは、事業主が保有している売掛債権をファクタリング会社へ譲渡・売却することで、売掛金の早期現金化ができるサービスです。決済期日前に「売掛金の前払いを受けられるサービス」と考えると、わかりやすいかもしれません。

ここでは、そんなファクタリングについて、詳しく解説していきます。

売掛債権の譲渡・売却による資金調達方法

ファクタリングは「売掛債権の譲渡・売却」による資金調達方法であり、借入による資金調達とは異なります。売掛金の前払いを受けているだけであり「借りない資金調達方法」として、近年利用者が増えてきています。

ファクタリングの流れは以下の通り。

  1. 利用者がファクタリング会社へ売掛債権の買取りを依頼する
  2. ファクタリング会社は売掛債権に関する審査を行う
  3. 審査通過後、買取額から手数料を差し引いた額が利用者へ支払われる
  4. 本来の決済期日にファクタリング会社へ売掛金を返還する

ファクタリングを利用する際には、売掛債権の存在や売掛金の未回収リスクを確認するための審査が行われます。審査結果により、70%〜90%の掛け目(売掛債権額の買取割合)や1%〜30%の手数料が設定され、買取額から手数料を差し引いた額が利用者に支払われることになります。掛け目や手数料があるため、売掛債権の額面満額が早期現金化できるわけではありません。とは言え、決済期日前に売掛金を現金化できるので、資金繰り改善に役立つでしょう。

ビジネスローンとは?

一言で「ローン」と言っても、住宅ローンや教育ローン、ビジネスローンなどさまざま。なかでも、ビジネスローンは、ビジネス資金に特化したローンのことを指します。

ここでは、そんなビジネスローンについて解説していきます。

事業資金専用の融資

ビジネスローンとは、事業資金に使途が限られた融資のこと。そのため、生活費や私的利用に用いることはできず、運転資金や事業の立ち上げ資金、事業投資資金など、事業に関わる資金としてしか用いることはできません。

また、ビジネスローンは、銀行や信販会社、消費者金融などさまざまな金融機関が扱っていますが、審査基準や年利などは提供機関により大きく異なります。とは言え、即日で資金調達ができるビジネスローンのほとんどは、消費者金融が提供しているサービスです。そのため、この記事では消費者金融のビジネスローンについて解説していきます。

ファクタリングとビジネスローンの3つの共通点

ファクタリングもビジネスローンも、中小企業や小規模事業主向けの金融商品となります。銀行融資を受けられない事業主や、資金調達を急いでいる場合に利用されることが多く、双方にはいくつか共通する点も存在します。

ファクタリングとビジネスローンの共通点は、以下の3点です。

  1. 担保や保証人が不要
  2. 最短即日で資金調達ができる
  3. 銀行融資よりも審査が柔軟

1,担保や保証人が不要

ファクタリングもビジネスローンも、担保や保証人がなくても利用できます。

ファクタリングは、売掛債権の譲渡・売却による資金調達方法であり、借入ではありません。実際の決済期日に一括返還するのが原則であるため、長期的な返済も生じません。そのため、担保も保証人も不要となります。

ビジネスローンは、数ある借入のなかで、唯一担保や保証人が必要ない資金調達方法となります。銀行融資などでは、担保や保証人は必須となりますが、ビジネスローンは無担保・無保証人で利用できるため、利用ハードルは低いと言えるでしょう。ただし、有担保融資と比べると資金調達できる額に制限があるので、注意が必要です。

2,最短即日で資金調達ができる

ファクタリングもビジネスローンも、最短即日で資金調達が完了します。

ファクタリングには、売掛先が契約に関与しない「2社間ファクタリング」と売掛先も契約に参加する「3社間ファクタリング」があります。2社間ファクタリングでは、手続きも簡略的であり、最短即日〜3日程度での資金調達が可能です。また、すべての手続きがウェブ上で完結できるオンラインファクタリングでは、最短1時間など、最速での資金調達にも期待できるでしょう。

通常、ローンと言うと利用者の信用情報や将来性を厳格に審査するため、即日での資金調達はできません。しかし、ビジネスローンに限り、即日での資金調達も可能となります。と言うのも、ビジネスローンは即日融資を実現するために、審査基準を緩くしているから。審査基準を緩くすることで、審査時間を大幅に短縮できるため、即日融資にも対応できるというわけです。

3,銀行融資よりも審査が柔軟

ファクタリングもビジネスローンも、銀行融資よりも審査が柔軟です。

ファクタリングは借入ではなく、売掛債権の譲渡・売却による資金調達です。そのため、借入である銀行融資とは、審査基準が大きく異なります。借入審査では、利用者の信用度が重要視されますが、ファクタリングの審査では利用者の信用度は重要になりません。ファクタリングの審査では「売掛先の信用度」つまり、売掛先が売掛金を支払えるかどうかが重要となります。そのため、利用者に赤字決算や税金滞納などの金銭問題があっても、問題ありません。

ビジネスローンは借入である以上、利用者の信用度が全く関与しないというわけではありませんが、銀行融資に比べると審査基準が緩いのは確かです。必要書類も少なく、面談不要な場合も多いです。銀行融資の審査に通れない状況でも、ビジネスローンは利用できる可能性が高いでしょう。

ファクタリングとビジネスローンの6つの違い

ファクタリングとビジネスローンには共通点もありますが、サービスの本質は全く異なります。そのため、ファクタリングとビジネスローンには、相違点もいくつかあります。使い分けをする上でも双方の違いを理解しておくことは、非常に重要となるでしょう。

ファクタリングとビジネスローンの違いは、以下の6つです。

  1. 会計処理の方法
  2. 審査基準
  3. 資金調達可能額
  4. 資金使途の制限の有無
  5. 返済期間や返済回数
  6. 資金調達時に発生する費用

1,会計処理の方法

ファクタリングとビジネスローンでは、会計処理の方法が異なります。

・ファクタリング:売掛金を現金または普通預金へ変更(手数料は損金)

・ビジネスローン:借入金(有利子負債)

ファクタリングは、売掛金の早期現金化による資金調達方法であるため「売掛金」を「現金(普通預金)」に換える処理が必要となります。借入による資金調達ではないため「借入金」の勘定科目は用いません。そのため、ファクタリングでは信用情報を傷つける心配がありません。ファクタリングは、負債を増やさずに現金を増やすことができるため、企業評価向上にも役立ちます。銀行融資の審査に、有利に働くことにも期待できるでしょう。

ビジネスローンは、借入による資金調達方法であるため「借入金」の勘定科目を用いて会計処理します。賃借対照表における負債が増えるため、信用情報に記録が残ることは避けられません。そのため、ビジネスローンで借入している状況では、銀行融資の審査に影響を及ぼす可能性も否定できません。

2,審査基準

ファクタリングとビジネスローンでは、審査基準に大きな違いがあります。

・ファクタリング:売掛先の信用度

・ビジネスローン:利用者の信用度

ファクタリングの審査では「売掛先の信用度」つまり、売掛先が売掛金をきちんと支払えるかどうかが重要視されます。と言うのも、ファクタリングは、近しい将来に支払われる予定のある売掛債権を買い取り、決済期日に代金を回収する仕組みだから。ファクタリング会社からすれば、売掛金を回収することさえできれば、利用者の信用度はさほど重要にはならないのです。そのため、利用者に赤字決算や税金滞納があっても、ファクタリングは利用できる可能性が高いでしょう。とは言え、2社間ファクタリングでは、一旦利用者の口座へ売掛先から売掛金が入金されるため、売掛金の持ち逃げリスクがないとも言いきれません。少なからず審査にも影響する可能性はありますが、最重要項目にはならないでしょう。

ビジネスローンは、借入による資金調達方法であるため「利用者の信用度」つまり、利用者に返済能力があるかどうかが重要となります。そのため、利用者に赤字決算などの金銭問題がある状況では、利用できません。銀行融資よりは審査が柔軟なのは確かですが、利用者の経済状況や信用情報は審査基準に含まれるので、利用できないこともあるでしょう。

3,資金調達可能額

ファクタリングとビジネスローンでは、資金調達可能額にも違いがあります。

・ファクタリング:売掛債権の額面以下(買取額−手数料)

・ビジネスローン:数百万円〜1,000万円程度

ファクタリングでは、売掛債権の額面以上の資金調達はできません。と言うのも、ファクタリングは、あくまで売掛金の前払いを受けられるだけだから。さらには、買取時には掛け目や手数料が発生するため、売掛債権の額面満額を現金化することもできません。

ビジネスローンは、数百万円〜1,000万円程度の資金調達が可能です。通常、カードローンなどでは裁量規制の対象となるため「利用者の年収の1/3まで」しか借入することができません。しかし、ビジネスローンは総量規制の対象外商品であるため、年収に関係なく高額の借入ができます。審査次第では、1,000万円に近い高額融資にも期待できるでしょう。

4,資金使途制限の有無

ファクタリングとビジネスローンには、資金使途制限の有無にも違いがあります。

・ファクタリング;資金使途の制限なし

・ビジネスローン:資金使途の制限あり(事業資金のみ)

ファクタリングで得た資金には、資金使途の制限がありません。なぜなら、ファクタリングは、売掛金を決済期日前に受け取っているだけだから。売掛金には資金使途制限がないため、ファクタリングで早期現金化した資金にも資金使途制限がないのです。事業資金に用いても良いですし、私的に使用しても特に問題にはなりません。

ビジネスローンで得た資金は、事業資金としてしか用いることはできません。と言うのも、ビジネスローンは、事業資金を確保することを目的としたローンだから。事業資金以外に使用した場合には、違約金の支払いや早期返済を求められる可能性があります。

5,返済期間や返済回数

ファクタリングとビジネスローンでは、返済期間や返済回数にも違いがあります。

・ファクタリング:決済期日から1週間以内に一括返還

・ビジネスローン:1年〜10年で分割払い

ファクタリングは、決済期日から1週間以内に一括返還するのが原則です。と言うのも、売掛金の前払いを受けているだけで、借入ではないから。買取を依頼した売掛金を回収でき次第、速やかにファクタリング会社へ返還しなければなりません。

ビジネスローンでは、借入額や返済計画により1年〜10年の返済期間が設けられています。利息は発生しますが、長期的に無理なく余裕をもって返済できるでしょう。

6,資金調達時に発生する費用

ファクタリングとビジネスローンでは、資金調達時に発生する費用にも大きな違いがあります。

・ファクタリング:買取額の1%〜30%の手数料

・ビジネスローン:借入額の5%〜18%の年利

ファクタリングを利用する際には、2社間ファクタリングで10%〜30%、3社間ファクタリングで1%〜10%の手数料が発生します。ファクタリングの手数料は、買取額に対して発生するものであり、手数料だけで数十万円〜数百万円になることも少なくありません。

ビジネスローンは、借入額に対して5%〜18%の年利が発生します。10%未満で利用できることはほぼなく、利息制限法の上限近くの18%に設定されることが多いです。これは、銀行融資の年利2%〜5%と比べると、決して安い年利とは言えません。とは言え、高金利だからこそ、審査が柔軟であったり、即日で融資実行できたりとメリットが多いのも確かです。

ファクタリングとビジネスローンの使い分け方

ファクタリングもビジネスローンも、最短即日で資金調達が完了するため、緊急性の高い資金調達が必要な場面に最適です。双方は似た性質を持つため「今日中に資金が必要」という状況で、ファクタリングとビジネスローンどちらを利用すべきなのか悩む方も少なくはないはずです。ここからは、ファクタリングとビジネスローンの使い分け方を解説します。

ファクタリングがおすすめできるケース

ファクタリングの利用をおすすめするのは、以下のようなケースです。

・信用情報に影響を及ぼさずに資金調達をしたい場合

・資金調達した資金を自由に使いたい場合

・財務状況に不安がある場合

ファクタリングの強みは「信用情報が傷つかない」ことと「資金使途の制限がない」ことです。将来的に銀行融資の利用を検討している場合、ビジネスローンでは借入金の信用情報が残り、融資審査に不利に働くかもしれません。対し、ファクタリングは、借入金を増やすことなく現金を増やるため、オフバランス効果があります。オフバランス化により企業評価の改善も見込めるため、銀行融資の審査にも有利に働くでしょう。

また、資金使途制限のない資金を確保できるため、事業資金以外に使用したい場合にも、ファクタリングはおすすめです。さらに、ファクタリングは、利用者の信用度が審査に影響を与えません。財務状況に問題があり、借入審査が不安な状況では、ファクタリングを利用するのが良いでしょう。

ビジネスローンがおすすめのケース

ビジネスローンがおすすめとなるのは、以下のようなケースです。

・売掛債権の額面以上の資金調達が必要な場面

・時間をかけて返済したい場合

ビジネスローンは、多額な資金調達ができる可能性があります。自身が保有している売掛債権額以上の資金が必要な場合には、ビジネスローンを利用するのが良いでしょう。また、資金プールに余裕を持たせたい場合にも、ビジネスローンは有用です。ファクタリングは、一時的に資金繰りが改善しますが、一括返還が原則である以上、根本的な資金繰り改善は難しい可能性があります。ビジネスローンは、長期間かけて返済できるため、返済期間中に資金繰りを立て直すことも可能でしょう。

ファクタリングとビジネスローンは目的や状況に合わせて使い分けましょう

ファクタリングもビジネスローンも、最短即日で資金調達が完了できる「スピード重視の資金調達方法」です。双方には共通点が多くありますが、相違点も多く、似て非なる金融商品と言えます。特に、信用情報への影響や資金使途制限、返済期間は、事業の資金繰りに大きく影響しかねません。利用者の資金調達ニーズに合わせて、ファクタリングとビジネスローンを使い分けるのが良いでしょう。

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